Posted in 黎明のなごり
風語り
2000年6月8日 - 00:00
大地の怒りが聞こえないか?海の悲しみが聞こえないか?
おまえの心に問いかける 空の叫びが聞こえないか?
森を奪われ 谷を奪われ 生きる糧を奪われた
人より先に生きてきた けものの声が聞こえないか?
どれほどの時を過ごせば人は気付くのだろうか…
我々だけが生きているのではないという事に…
過去からの呼びかけに振り返ることもなく
他のものの命をすべて飲み込んで… なお飲み込んで…
憂いの雨よ降れ 失ったものの想いを全て包み込み…
憂いの雨よ降れ なお愚かしい我々をまだ愛するならば…
けれどこの星のある限り 風は忘れないだろう…
我々がいなくなった大地にさえ 語り続けてゆくだろう…
昇る朝焼けの美しさを 沈む夕焼けの美しさを
いつか見たままに鮮やかに おまえは覚えているだろう…
時代(とき)が過ぎても流れ去っても 変わることはないだろう…
けして人など勝てるはずもない宇宙(そら)に守られた惑星(ほし)…
人よ思い出せ 全てに命の宿ることを…
この惑星の下等しく受け取る命という愛…
繰り返す過ちに気付いたその時には 過ぎてゆく季節を一度振り返れ…
目を逸らさずに…
恵みの雨よ降れ 新しく命授けるものにおしみなく…
恵みの雨よ降れ なお愛おしく我々をまた愛するならば…
そしてこの星のある限り 風は忘れないだろう…
我々がいなくなった大地にさえ 語り続けてゆくだろう…
愚かに… そしてがむしゃらに生きた
一つの生命の始めと終わりを語るだろう…
語り続けてゆくだろう…
2000/06/08 by REY

